アッドオン・グレネードランチャー
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前回はマスター・キーに見る自動小銃の外的付加価値についてお話しました。

今回は、もはや自動小銃のアクセサリーとして必要不可欠となったアッドオン・グレネードランチャーの存在意義、そして催涙ガスの被害から身を守る方法をご説明します。

■小銃と榴弾

小銃とグレネードの歴史は非常に古いのですが、現代のアッドオングレネードランチャーに通じるものは大戦期の塹壕戦で開発・改良された物がルーツとなっています。

そもそも「グレネード」とは、「榴弾」を指す言葉であり、広義では手榴弾もその仲間に入ります。
しかし手で投げる手榴弾にはどうしても飛距離に限界がありました。
そこで開発されたのが、上図のライフルグレネードです。

これは銃口に取り付けたグレネードを、銃弾のエネルギーや空砲のガス圧を利用して遠くへ飛ばす
最も原始的なグレネード・ランチャーです。

しかし、このライフルグレネードはお手軽ではあるものの、銃本体への負荷が大きかったり
狙いや飛距離に若干の難を抱えていた事が問題でした。

そこで、自動小銃にグレネード・ランチャーを別付けする「アッドオン・グレネードランチャー」
というコンセプトが誕生します。

■アッドオン・グレネードランチャー
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ライフルグレネードが抱えていた問題を承知していながらも、各国はライフルグレネード専用の小銃を作ったり、
もしくはグレネード・ランチャーを単体で運用するなどして試行錯誤していました。

しかしそうした中で、前回のマスターキー的発想が生まれます。
「2つじゃ荷物だから1つにまとめちゃおう!」というわけで、自動小銃にアッドオン(拡張付加)する
グレネードランチャーが誕生するのです。

インターネットブラウザで「アドオン」という機能がありますが、これと同一の単語です。
ブラウザを快適に使う為に機能を付加させるように、
自動小銃にグレネード・ランチャーという機能を付加させるのです。
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それまでのグレネード・ランチャーで使用される弾は、基本的にグレネード=榴弾(内部に爆薬を内包したもの)が
そのほとんどを占めていたのですが、現代では戦術や運用の変化、そして様々な局面に対処するべく、
多様性に富んだグレネード弾が開発されています。

その一つが、ノンリーサル(非致死性)弾薬の「催涙弾」です。
主に警察・公安関係の機関で使用されることの多いこの弾薬は、日本でも学生運動の盛んだった60年代に
大量に使用され、かの東大紛争では約7000発の催涙弾が使用されました。

最近では激化する市民紛争・市民暴動の際に必ずといっていいほど使用される催涙弾ですが、
もしそのような場面に巻き込まれてしまった場合、どのような対処をすればいいのか、
まず使い事のない無駄知識ですが、その方法をお教えします。

■催涙弾への対処法
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催涙弾に内包されているガスは、大別してCNガスとCSガスの2種類が存在します。
後者は前者より強力な「スーパー催涙ガス」と呼ばれるもので、主に欧米で使用されています。

次に催涙弾の種類ですが、これも大別してS型弾とP型弾の2種が存在します。
S型弾は拡散範囲が広いものの、噴霧に時間がかかるため投げ返される事があります。
そこで開発されたのがP型弾で、噴霧までの時間が短いのが特徴です。

近年ではCSガスを内包したP型弾が使用されている事が多く、撃ちこまれた場合
まず投げ返す事は不可能です。

発射された催涙弾から噴霧するガスを吸引すると、
強力なワサビを食らったような痛みと共に涙が噴出します。

催涙ガスを吸引してしまったら、まずはその場から一刻も早く離れるようにします。
多量に吸い込んでしまうと、血たんや呼吸不全が起き、最悪の場合意識障害を起こしてしまいます。

よく聞く対処の一つに、「レモン汁で洗い流すとよい」というのがありますが、これは間違いです。
催涙成分は角膜や粘膜部を傷つける危険があるので、絶対にこすったりさわったりせずに
涙の自浄作用で洗い流します。
非致死性ガスなので、催涙弾で死ぬという事はまずありません。落ち着いて対処しましょう。

しかし例外もあります。
「催涙ガス」ではなく、「催涙粉末」「催涙液」を浴びてしまった場合、
これは速やかに処置を行う必要があります。

まず、催涙成分を浴びてしまった衣服を脱ぎ、顔や手など露出した部位を石けん水、もしくは温水で
速やかに洗い流します。
催涙粉末や催涙液は、皮膚に付着すると炎症や水泡を起こし、ひどい場合はヤケドのような傷跡を残します。
またこの場合も、死ぬ事はまずないので落ち着いて対処しましょう。


こんな知識どこで使うんだよ、と思われるかもしれませんが、意外にも日本で市販されている防犯用の
催涙スプレーの成分は軍用・警察用のものとあまり変わらなかったりします。
そういったものを浴びせられる局面に陥った自分ってどうなのよ、って感じですが、
とにかく催涙ガスに対しては落ち着いて対処することが重要です。
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by clan-aaa | 2009-04-25 07:00 | 「小銃少女」 | Comments(0)
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