火薬のお話
前回の続きです。
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第二次大戦期、さらにはベトナム戦争期頃までは積極的に投入されていた火炎放射器ですが、
現在ではほとんどの軍隊が採用を取りやめました。

背中にむき出しの巨大な爆弾抱えていくようなものですから、言うまでも無く危険なんですね。
汚物を消毒するくらいしか使い道が無いのです。


さて今回は火炎放射器でも北斗の拳の話でもなく、
火薬のお話です。

■黒色火薬・無煙火薬

10世紀頃に中国で生まれた世界三大発明の一つ「火薬」は、開発当初
爆音で敵を混乱させたり、原初的な手榴弾のような使われ方をしていました。

やがて火薬は「弾」と共に筒の中へ装填しする事で、指向性を持った強力な攻撃兵器
「銃」や「砲」にもっぱら使用されるようになります。

この後火薬はヨーロッパにおいて威力を増す改良が施され、「黒色火薬」となり
19世紀頃に無煙火薬が登場するまで長きに渡り使用され続けましたが、
いくつかの問題点を抱えていました。

まず一つは、燃焼する際に発生する「煙」です。

単発の火縄銃であっても、一列になって斉射すればすさまじい量の煙が上がり、
敵に対して位置を暴露するだけでなく、視界を妨げる原因にもなりました。


そして一番の問題が、「威力が弱い」事です。

ハンドガンがリボルバー一辺倒だった時代に使用されていた
黒色火薬は威力が弱い為、薬莢を長くとらねばなりませんでした。

その後、強力な無煙火薬が登場する事によって、薬莢をそれほど長くとらなくて済む様になりました。
もちろん他にも理由はありますが、これがオートマチックピストル用弾薬と
リボルバー用弾薬の長さの差異における根本的な理由です。


無煙火薬の登場は、前回お話したライフリングと並び銃器史において革命的な出来事でした。
黒色火薬と違い煙が少なく高威力な無煙火薬の登場によって、
小銃弾薬は小型化と高威力化を両立する事に成功します。


現代小銃の発展は無煙火薬をなくしてありえませんでした。
その無煙火薬の登場が、19世紀後半であった事を考えると、
長い長い銃器史における近代小銃の歴史というのは、つい最近の出来事であると言えるでしょう。

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by clan-aaa | 2009-07-11 10:00 | 「小銃少女」 | Comments(0)
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