銃のお肌
※私的急用により28日更新分は29日早朝更新となります。ご了承下さい。
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さて、今回は「銃のお肌」、
表面仕上げに関するお話です。


■輝くお肌

銃が鉄で出来ている以上、その地肌が錆びたり風化しないよう、何らかの表面加工を施さなければなりません。
古くから用いられてきたのは、いわゆる「ガンブルーフィニッシュ」とよばれる、
苛性ソーダ溶液を用いた原始的な表面処理でした。
独特の青みがかかった非常に美しい肌が特徴で、現在でも一部の高級狩猟銃やオールドレプリカに
用いられています。


しかし、ガンブルーフィニッシュは美しさが引き立つ反面、固着力が弱く、
すぐに表皮が剥がれ落ちてしまう弱点がありました。
そして、その美しく照り輝くガンブルーは光に反射しやすく、敵に見つかりやすくなってしまう
点が特に軍用銃において不向きだとされてきました。


そこで、軍用銃向けに考案された表面処理が「パーカライズド・フィニッシュ」です。
苛性ソーダを主剤とした合成化学溶液に漬け込む事で発生するリン酸塩皮膜を利用した表面処理で、
その特徴はツヤが無く、ガンブルーに比べて強力な皮膜を形成する点です。
またガンブルーに比べて加工の手間が少なく、安価である点も軍用銃に多用された理由です。


パーカライズド処理の技術向上と、金属精度の向上によって、
表面処理の分野はある種のゴールにたどり着いたのですが、現代になって訪れた銃本体素材そのものの
大きな変化によって、銃の表面処理はその概念が一変します。


■老けない、お肌

現代になって銃に多用されるようになった新素材
「ポリマー樹脂」の登場によって、表面処理の世界は一変します。
樹脂なので、素材に着色料を加える事で何通りもの色を再現することが可能となり、
また色が剥がれ落ちたり、金属と違って錆びる事もありません。
表面処理を必要とするのも、一部の金属パーツだけなので、これまで使えなかった
手間や費用がかかる高度な表面処理を用いる事が出来ます。


こうして、今や銃は「ほぼ老いる事の無い体」を手に入れるようになったのです。


しかし、かつての「ガンブルー」に光り輝いていた銃に魅力を感じるのは、
私だけではないはずです。
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by clan-aaa | 2009-07-25 22:00 | 「小銃少女」 | Comments(0)
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