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銃のおねだん
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次号に続きます。

続きものならまとめて更新したほうがいいのかもしれませんが、
個人的負担があまりにも大きいので、恐縮ですが従来どおりの通常更新とさせて頂きます。
続きものといっても3回くらいで完結なので、それほど間延びしないと思います。


さて、今回は募金つながりということで
「銃のお値段」のお話です。


■民生品のお値段
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(↑ 「Glock17」 民間人でも購入できるポピュラーな現代拳銃)

「銃のおねだん」と一言でいっても、同じ銃なのに生産時期や生産数でその価格が全く変わってきますが、
今回の記事で定義する「銃のおねだん」は、現在一般市場で流通しているものに限ります。


まずは、「ハンドガン」のお値段から見てみましょう。
現在、オートマチックピストルでは世界的な人気を誇る「グロック」の場合、
その小売価格は700ドル、日本円だと約7万円相当になります。

ハンドガンは安いもので3万円前後から、高いものだと10万円以上するので、
グロックはちょうどその間くらいにある、妥当な価格設定だといえます。
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(↑ 「バレットM82A1」 最大クラスの口径と威力を持つ対物ライフル)

次は、「ライフル・ショットガン」のお値段です。
アメリカで購入できる最強クラスのライフル「バレットM82A1」は、一般的な市場価格が9000ドル、
すなわち日本円で約90万円相当になります。

ライフル・ショットガンは安物でも10万円、高いものだと50~60万円なので、バレットは特に高いモデル、
最高級車のような存在です。
ちなみにショットガンの場合、狩猟用・ゲーム用の上下2連装の特注品だと
100万~200万円がザラな世界なので、まさにお金持ちの趣味だといえます。


■軍用品のお値段
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(↑ 「M16A2」 アメリカ軍主力小銃)

先に述べたライフルの中でも、軍用品となるとそのお値段は違ってきます。
ちなみに、軍用品の価格というのは企業と軍が大量購入契約する際に提示・決定する特別なものであり、
民間人はそのお値段で購入する事は出来ません。
むしろ軍が採用した事をアピールする意味で、わざと軍用モデルの値段を吊り上げている場合が多いです。


さて、米軍が現採用している主力小銃「M16A2」の場合、その一挺あたりの納入価格は600ドル、
すなわち日本円で約6万円相当になります。
驚くべき低値段で納入しているのですが、これは何といっても大量契約によるところが大きいです。

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(↑ 「89式小銃」 自衛隊主力小銃)

その良い比較として、自衛隊が現採用している「89式小銃」があります。
89式の納入価格は、約30万円だと言われています。
もちろんこれは、生産数・製造工程等、値段を左右する諸要因がM16と比べて
不利であるからに他なりません。
ですので、ただ単に値段だけを比較して「税金の無駄遣い」だとは言えません。


ですが、値段を下げる方法はいくらでもあります。
私が考えうる限りでは、国内市場に限り「タイプ89スポーター」という名で
サムホールストックのセミオート民間仕様を出荷するとか、結構いいんじゃないかなと思うんですけどね。


そもそも、他業界に比べて企業努力を必要としない土壌そのものが悪いのですが。
こんな馬鹿げたお値段が通用しなくなるのは、いつの事になるのでしょうか。
by clan-aaa | 2009-08-08 22:00 | 「小銃少女」 | Comments(1)
Commented by にぇ at 2010-03-21 21:07 x
やっぱハチキュー高すぎですよね・・・。これってほかに競争するメーカーが無いってのもおっきな要因ですよね。まあ銃器に対するイメージがあまり良くない日本においては仕方ない気もしますが・・・。でもこれのせいで自衛隊は未だにロクヨンをすべてハチキューに更新できていないと聞きます。ほかにも自衛隊の装備する兵器類は価格がとても高く年に数両しか調達できないなど、深刻な問題となってます。この現状を改善するにはどうしたら良いものでしょうかねぇ・・・。
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