「―14番目の少女」 第3話解説
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前回の第2話では、M14とFALの命運を分けた米軍新型自動小銃トライアルの
経緯を描いてきました。

このトライアルでは、結局T-44がM14として採用される事になったのですが
問題はこの結果がFALをはじめとした西側各国の次期自動小銃に与えた影響でした。

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一番の被害者は、いうまでもなく当時の自動小銃の中で群を抜く完成度を誇ったFALでした。
M14の採用後、英国をはじめとした諸外国の多くはFALを採用する事になるのですが、
西側(NATO)での弾薬共通性を維持する為、
米軍トライアルでのみ使用を想定していた.308win弾を採用する事になります。

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これによって、FALは開発当初一番の趣意であった実用的なフルオート射撃という能力を
ほぼ失ったも同然でした。
今となってはフルオートよりもバースト機能が重視されがちなアサルトライフルですが、
その当時、フルオートは次世代自動小銃である事を証明する重要な機能でした。

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しかしながら、実用的なフルオートが見込めなくなったFALは、
英国を始め多くの国々でセミオートのみに換装されることになります。
これは、実質的に以前までのオートライフルと何ら変わらない事を意味する、
耐え難い屈辱にほかなりませんでした。


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それでも、フルオート機能を残して採用した国々も存在したのですが、
現実的に見てとても実用出来るレベルの機能ではありませんでした。
これはM14も同様であり、まともに当たらないだけでなく、
そのリコイルは連続して撃てばアザができるほど強烈なものでした。


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その後、M14は10年待たずして退役するという米軍兵器史上最大の汚点を残し、
現在ではフルオートを省略しバースト機能のみを搭載したM16が
主力小銃となっているのは周知の通りです。
これが、米軍が30年かけて出したアサルトライフルの答えなのです。

こうしてフェデロフ1916にはじまり、Stg44でほぼ完成を見たと思われたアサルトライフルが
西側でその真価を発揮するまでには、半世紀以上の歳月を要する事となりました。

しかし、アサルトライフルにとって、本当にフルオート機能は不要なのでしょうか。
確かに昨今、バースト機能が持てはやされていますが、依然としてフルオート機能を搭載した
アサルトライフルが世界の軍隊の大半を占めています。

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フルオートの真価、もとよりアサルトライフルの意義とは。
次回はそうした内容を個人的見解に基づき描いた最終回となります。

掲載は、連休の頭頃を予定しています。
例の如くずれこんだ際は、温かい目で見守ってあげてください^^
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by clan-aaa | 2009-09-13 06:00 | 「小銃少女」 | Comments(0)
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