<   2009年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧
機関銃の体系
前々回の続きです
f0066308_1571728.jpg

ロシア製のマキシムだけ馬鹿デカい注水口がついています。
何故でしょう。答えは次回に持ち越したいと思います^^


さて、これまで取り上げてきたアサルトライフルは、それ自身について区分するカテゴリは特別存在せず、
総じて「アサルトライフル」という枠内一辺倒でくくる事が出来ましたが、
機関銃は数ある小火器の中でも、その体系が最も複雑な部類に入る特殊なカテゴリです。

というわけで、今回は「機関銃の体系」について取り上げます。


■MGの体系

まず、機関銃(マシンガン)は大きく2つのカテゴリに分かれます。

f0066308_375318.jpg
■ヘビー・マシンガン=重機関銃 (HMG)
代表例―マキシム機関銃、M2ブローニング、

f0066308_35208.jpg
■ライト・マシンガン=軽機関銃 (LMG)
代表例―MG3、PKM、MINIMI、62式機関銃


大まかなイメージとしては「三脚を使うのがHMG、二脚を使うのがLMG」
だと思っていただいて結構です。
というのも、HMGなのか、LMGなのかの区別は、銃器メーカーの主張に過ぎないケースが多いので、
細かい特徴で区分すると話がややこしくなってしまうのです。
以下に続くカテゴリ分けについても、基本的には「メーカーの主張する区分」によって
分類される場合がほとんどです。


さて、HMGとLMGに大別した機関銃ですが、LMGはここからさらに、

f0066308_353738.jpg
■汎用機関銃 (GPMG = General Purpose Machine Gun)
代表例―MG3、PKM、62式機関銃

f0066308_355747.jpg
■分隊支援機関銃 (LSW/SAW = Light Support Weapon
/ Squad Automatic Weapon)

代表例―MINIMI

の2種類に分かれます。

これらもまた、基本的にはメーカーの指定する部類に従う事になるのですが、
GPMGは「中隊、もしくは小隊単位で運用される機関銃」
分隊支援機関銃は「分隊単位で運用される機関銃」
というように、本体的特長ではなく、軍隊での運用目的に従って部類される場合が多いです。


f0066308_385793.jpg

では、MINIMIを仮に小隊単位で配備・運用すれば、MINIMIは途端にGPMGになるのかというと、
そうではありません。
先にも述べたように、あくまでもカテゴリ区分はメーカーの都合です。
MINIMIにGPMG的な運用が可能であり、その他GPMGと何ら遜色ない特徴を持っていたとしても、
メーカーはSAWとして設計・製造しているため、GPMGとはいえないのです。


というわけで、機関銃の体系について

・HMG
・LMG
・GPMG
・SAW


という括りで大まかにご説明いたしました。

次回は、マキシム機関銃について取り上げたいと思います。
[PR]
by clan-aaa | 2009-10-28 02:00 | 「小銃少女」 | Comments(8)
機関銃史(1) 現代機関銃への道
前回の続きです
f0066308_13433871.jpg


普通の漫画より4コマの方が時間掛かっている気がします。
どうなってんのよ。。。


さて、今回は第一次大戦前までの機関銃史についてです。
ただし、機関銃史はアサルトライフルの比じゃない程の長い歴史を持っていますので、
今回は最低限度の内容にだけ、簡単に触れていきたいと思います。


■「機関銃」が生まれるまで

機関銃の歴史は、銃器史そのものとも言えるほど長く、深いものです。
その昔、まだ弾丸と火薬を別々に装填していた時代にも、既に連続して
弾丸を発射出来る銃―機関銃の根本的概念―は存在していました。


しかし、これら初期の「連発銃」は、銃身を束ね、撃発機構を複数備えた、
とても実用的とはいえない代物でした。
実用的レベルでの「機関銃」の登場は、弾丸と火薬・発火薬を金属製薬莢に内包した
現在の自己完結型弾薬が誕生するまで待つことになります。

時は流れ、19世紀。
自己完結型弾薬の登場により、機関銃の走りとなる
外力利用型機関銃の開発が盛んになります。


これは、弾薬の装填・排莢を、射手自らの手で行うものです。
アメリカの「ガトリング・ガン」は、代表的な外力利用型機関銃で、
日本を含め多くの国々へ輸出されました。


しかし、これらの外力利用型機関銃は、以前と比べると実用的とはいえ、
トリガーを引くだけで連続射撃が出来る、現在の自動装填式機関銃とは
まだまだ程遠い存在でした。


■現代機関銃の始祖

こうした流れの後、ついに19世紀後半にアメリカとフランスで
初期の自動装填式機関銃の両雄が登場します。
それが、マキシム機関銃(米)と、ホチキス機関銃(仏)です。

この二つの機関銃は、現代機関銃直流の祖となる、
大変重要な存在なのですが、構造の特徴上、
自動火器全般に影響を与えたホチキス機関銃に対し、
マキシム機関銃は、弾薬をベルトで連鎖させた「弾薬帯」によって
給弾する全自動機関銃という特徴が、現代機関銃を形作る上で
大変大きな貢献を果たした、正に「現代機関銃の父」と言える存在です。

この後、マキシムとホチキスのフォロアーが続々登場し、
現代機関銃へとつながっていくのです。


めちゃくちゃ省略した部分がありますが、WWⅠまでの機関銃の大まかな歴史はこんな感じです。
次回は、機関銃の体系について取り上げたいと思います。
[PR]
by clan-aaa | 2009-10-24 14:00 | 「小銃少女」 | Comments(4)
小銃少女 第2章 ―マシンガン編― 第1話
クリックしてお読み下さい

f0066308_23263218.jpg

f0066308_2326389.jpg

f0066308_23264441.jpg

f0066308_23264965.jpg

f0066308_23265534.jpg

f0066308_23270100.jpg


というわけで、本日より第2章「マシンガン編」スタートです。
えらい時間がかかってしまいました。。。
毎度の事ながら申し訳ありません。


銃器選択に関してものすごい葛藤がありまして、
ネタを作りやすく、かつ各キャラを立たせる上で泣く泣く見送った銃や、
少し無理があるのではないかというお叱りも覚悟の上、
機関銃史を語る上で絶対に欠かせない6丁を選びました。
皆さんのお好きな機関銃がいなかったらごめんなさい。。。


まくみは、前回の「―14番目の少女」のおまけみたいなものですので、
あまり深く受け止めないで下さい。
ちなみに将来的には狙撃科のメンツも揃えていく予定です。


もはや「小銃」ではないのですが、皆さんに銃器体系を総括的に
理解していただくべく、機関銃を主軸に、
もちろんこれまでの小銃少女も一緒になって頑張ってまいります。


無理な予定が入らない限り、これまでどおり火曜と土曜に更新する予定ですので、
よろしくお願いします。


22日追記:2枚目、4枚目の注釈が抜けていました。。。
2枚目のベルダンとは薬莢にある伝火孔のタイプを指す言葉で、
ヨーロッパの弾薬はこのタイプがほとんどです。
孔の位置の関係でリロードはほぼ不可能(出来ない事も無い)になっています。

4枚目の「規整子」とはガスレギュレーターの日本語で、
ガスの流入量を調整する際に使用します。
ガスオペレーション方式のマシンガンには必ず付いている部品です。


23日再追記:
ベルダンの説明に関してご指摘がありましたので補足説明させて頂きます。

まず弾薬は、プライマーという小さな豆電池のような管を用いて発火させます。
そのプライマーには、「ベルダンタイプ」と「ボクサータイプ」の2種類が存在します。

両者における一番大きな違いは、プライマー内部に発火金「アンビル」が内包されているかどうかです。
ボクサータイプにはアンビルが内包されており、ベルダンにはありません。
ですので、ベルダンタイプのプライマーを使用するには
薬莢のプライマー挿入部中央にふくらみをもたせています。これが発火金の役目を果たします。

よってベルダンタイプを使用する薬莢には、プライマーの爆発を伝える「伝火孔」を
中央に開ける事が出来ないので、小さな孔を2~3個開けています。
ですので、伝火孔が2つ、ないしは3つある弾薬を総じて「ベルダン」
一つしかないものを「ボクサー」と総称しています。

ご指摘ありがとうございました。
並びに、誤解を招く表現だった事をお詫びいたします。

[PR]
by clan-aaa | 2009-10-21 23:00 | 「小銃少女」 | Comments(8)
短期集中連載 ”―14番目の少女” 最終回 「小銃の価値」
<<今までのあらすじ>>

アサルト科一寡黙な少女、いよが狙撃科に転向するとの噂が立った。
「出来損ない」「落ちこぼれ」と言われる彼女には、
あるトライアルでの複雑な過去があった。

とある出来事をきっかけに、いよは狙撃科のまくみと対立する。
夕暮れの第4射場にたたずむ二人の小銃少女の運命は―

「―14番目の少女」
第1話 「少女の価値」
第2話 「 T R I A L 」
第3話 「大国のはざまで」

(お手数ですが各ページをクリックしてお読み下さい)
f0066308_22205132.jpg

f0066308_2221028.jpg

f0066308_22211244.jpg

f0066308_22212173.jpg

f0066308_2221317.jpg

f0066308_22214026.jpg

f0066308_22215152.jpg

f0066308_222219.jpg

f0066308_22264646.jpg

f0066308_22221750.jpg

f0066308_22222530.jpg

f0066308_22223272.jpg

f0066308_22224071.jpg

f0066308_2222496.jpg



まず最初に、長きに渡りお付き合い頂いた読者の皆様に深い感謝を表したく思います。
ここまでやってこられたのは、何よりも皆さんの存在に他なりません。
本当にありがとうございました。


最終回の解説については別個に書く予定はありません。
これは皆さんにその解釈と評価を委ねたく思っているからです。


最終回はこれまでと違い、そのほとんどの内容が私自身のアサルトライフル観に基づいて描かれています。
ですので、その内容に関しては、肯定否定問わずあらゆる解釈があって然りだと考えます。


ただ、最後に一言付け加えておきたいのは、最終話を通して私が伝えたかった事は
「M14は実用出来るものだ」とか「フルオートでも当てられる事は当てられる」といった事ではなく、
どうして今もなお自動小銃は第一線で活躍するのか、その意義を突き詰めたものです。


ですので、最後のシーンでいよは全ての的を倒したようには描いていませんし、
まくみもその事で驚いているのではありません。
どうしていよはフルオートで撃ったのか、その行為にのみ最終話の意義が存在します。


重ねて、長きに渡りお付き合い頂きありがとうございました。
稚拙な漫画表現でどれほど満足頂けたのか不安ではありますが、
少しでも楽しんで頂けたのなら光栄です。


さて、次回の小銃少女は、新章に突入いたします。
来週より再開の予定です。お楽しみに。
[PR]
by clan-aaa | 2009-10-02 22:00 | 「小銃少女」 | Comments(7)