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記事中画像無断転載に関するお詫び
GPMG東の横綱 "PKM"
小隊長日記~日々是鍛錬ナリ。

まずはじめに、「小隊長日記~日々是鍛錬ナリ。」管理人の小隊長様に
私の不徳故に多大なご迷惑をお掛けしたことを深くお詫びします。


上記事中において、PKMの機関部を写した画像を使用しておりましたが、
これは検索エンジンの画像検索で拾ってきたものを、その帰属を確認すること無く勝手に無断転載したものでした。
同画像は、小隊長様、並びにそのご友人に帰属を有するものであって、今回の無断転載は
御両名の権利を侵害する行為でした。

また先日その旨を小隊長様よりご指摘された際、私が性急に早合点し、その意図を汲むこと無く
勝手に画像を削除した事によって、大変不快な思いをさせてしまいました。


当ブログは、銃という生活からかけ離れた題材を取り上げている為、
出来るだけ多くの絵や図、写真を用いた上でよりわかりやすく理解して頂こうという趣旨があります。
しかしそれ故に、WEB上の画像使用に関して、私のモラルがあまりにも欠如していたことによって、
今回のように多大なご迷惑をお掛けする結果となってしまった事を深く反省しております。
WEBの便利さにつけ込み、完全に感覚が麻痺していました。
これは完全に私の不徳の致す所であり、弁解の余地もありません。

今後は、記事中における画像において、その帰属を確認した上で使用し、
最新の注意を払うように努めてまいります。


重ねて、この度は小隊長様、並びに読者の皆様へ多大なご迷惑とご心配をお掛けした事を
心からお詫び申し上げます。
本当に申し訳ありませんでした。
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by clan-aaa | 2010-01-31 06:00 | 「小銃少女」 | Comments(632)
M2ブローニングの作動機構「リコイルオペレーション」について
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以前、「れいこは世界観崩してるから出さない方が良かった」と近しい知人から言われたことがあります。


でも、よく考えてみて下さい。
機関銃を語る上で、まずM2は絶対に外せないんです。何としてでも小銃少女にしなければなりません。
で、M2はこれまでのアサルトライフルや、その他マシンガンとは一線も二線も画した存在です。
なんせ本体だけで1.7m、40㎏もある最大級の重機関銃ですから。


ですが、そんなものを華奢な少女が扱うっていうのは、いくら小銃少女という強引な設定といえど、
あまりにも無理があります。そもそも大の兵士が5人がかりでやっと運用出来るものなのですから。
「やーん、重いよー><」じゃ済まされないわけです。撃つことすら出来ません。
何よりも、巨大な重機関銃と並んだ際、絵面が見劣りしてしまいます。

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そんなわけで、身長190cm近い、筋骨がしっかりした金髪碧眼のお姉さんという、ピンポイントなフェチズムを
煽る設定に至ったわけです。キャラクターには絶対的な動機が必要で、何を使うかよりも、何故使うのかが
リアリズムと直結していると思います。銃がよく登場する漫画はたくさんありますが、
そうした動機づけがなされているものは、私が知る限り園田健一氏の作品だけでした。



ってこんな私見はどうでもいいんです。お話が過ぎました。
そういえばM2の作動機構の話をしてなかったな、というわけで、
今回はM2の作動機構である「リコイルオペレーション方式」のお話です。


■リコイルオペレーションの流れ

M2の基本構造は簡素ながら、それぞれのパーツがいくつもの役割を果たしながら複雑に連動している
非常に解説泣かせな銃です。
ですので今回は、開鎖にのみ焦点を絞って話を進めていきたいと思います。

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M2の閉鎖機構の基本構造です。
青はバレル紫はバレルエクステンション(バレルと結合)、両者を合わせてバレルグループと呼びます。
緑はボルト赤はブリーチロックオレンジはバレルバッファーです。

バレルバッファーというのは後退してくるバレル・バレルエクステンションを受け止める緩衝器の事で、
本当はもっと複雑に連動し、かつ両者の間にはアクセラレーターという重要な部品があるのですが、
今回は省略します。

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撃発直後、銃弾がバレルを通過した後にバレルグループ(バレル・バレルエクステンション)とボルトは
一体となって後退を開始します。
両者は赤いブリーチロックによって結合していますが、やがて一定距離後退するとブリーチロック下面が
落ち込み、ここへブリーチロックが下降していくことでバレルグループとボルトの関係は絶たれます。

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ブリーチロックが完全に下降した事によってボルトは開放され、さらに後退を続けます。
バレルグループも一定距離後退を続けますが、やがてバレルバッファー(オレンジ)にぶつかり、ストップします。


なんでわざわざバレルごときを受け止める大袈裟な装置が必要なのかと思われるかもしれませんが、
M2のバレルグループはそれだけで小さなSMGくらいの重量があります。その後退エネルギーたるや
相当なものになるため、ボルトとバレルそれぞれに緩衝器が付いているのです。
この辺はM2の高い精度に一役買っているとも言えます。

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閉鎖はこの逆順となります。
これがリコイルオペレーションの大まかな流れです。


■補足説明

ここからは興味のある方以外は読み飛ばして頂いて構いませんが、
三番目の図で、ブリーチロックがフリーになっている事を疑問に思われたかもしれません。
何かの拍子でブリーチロックが上に突き出してしまったら、ボルトの前進を妨げてしまいますよね。
実はボルトが戻ってくるまでの間、ブリーチロックはバレルバッファーから突き出した「腕」によって
押さえつけられています。つまりバレルグループがボルトバッファーとぶつかっている間中、
ブリーチロックは上方向へ動かないように抑えつけられているのです。

でもこの時バレルグループが前進しちゃったらどうなるの?とさらに疑問を抱かれたかもしれません。
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実はこの時、バレルグループがいたずらに前進しないよう、かつ前述の「腕」がブリーチロックを
抑えつけるよう、バレルグループとバレルバッファーは互いに結合しているのです。
具体的にはバレルエクステンションシャンク(上図赤丸)とバッファーピストンロッド(下図赤丸)が噛みあっています。

つまりボルトが開放され、バレルグループがバレルバッファーとぶつかった時から、
ボルトが戻ってきて、バレルグループと再接触するまでの間中、バレルグループとバレルバッファーは
互いに結合しているのです。


この辺りの説明はすごく大変で、私の技量で全てのパーツの連動をいっぺんに説明するのは
ちょっと無理があります。
わからない点がありましたら個別にお尋ね下さい。出来る限りお答え致します。


次回は、ヘッドスペースの調整手順と、「タイミング」について少し触れていきたいと思います。
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by clan-aaa | 2010-01-28 21:00 | 「小銃少女」 | Comments(12)
ヘッド・スペース
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突然話は変わりますが、トリジコンの聖書刻印問題がかなり深刻化しているようです。
先日英国で採用されたL129マークスマンライフルにも×6のACOGが搭載されていましたが、
同社全てのモデルに打刻されているのであれば、米軍だけでなく多くの国々で
回収・改善が要求されるだろうと思います。


さて、話戻って今回は「ヘッドスペース」のお話です。

■ヘッド・スペースとは

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ヘッドスペース(頭部間隙、HSとも)とは、薬室内部で弾薬がこれ以上進まない点から
ボルト前面までの距離
を指す専門用語です。


意外に思われるかもしれませんが、薬室が閉鎖状態にあるからといって、
弾薬は完全に身動きが取れないわけではありません。
閉鎖状態の薬室と弾薬の間には、ほんの少し、コンマ数ミリの「あそび=公差」が設けられています。

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もし弾薬と薬室の間にあそびがなければ、一体どうなるでしょう。
砂などの異物が少しでも混入しただけで、閉鎖不良を起こしてしまいます。
また無理に閉鎖した結果、開鎖がままならず、異常腔圧を起こし、
ロッキングラグを吹き飛ばしてしまう恐れもあります。


逆にあそびが大きすぎると、これもまた問題を起こしてしまいます。
具体的には命中精度の著しい低下、薬莢の張り付き、ちぎれを起こし、
さらにひどいと「脱管」といって、燃焼ガスの圧力によるプライマーの吹き飛ばしによって
射手へ高温高圧の燃焼ガスが吹き付け、最悪の場合閉鎖機構を吹き飛ばして大怪我をする恐れもあります。
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(↑「G3用ヘッドスペース・ゲージ」
ボルトヘッドとロッキングピースの間に差し込んでヘッドスペースを検査するためのゲージ)


この為、ある一定の限度内であそびを含めた薬室内部の距離を、
適正な「ヘッドスペース」として設定する事が銃の性能を大きく左右します。
そして、定期的にヘッドスペースを検査・調整してやらないと、上に挙げたような問題が発生してしまうのです。


■M2ブローニングとヘッドスペース


これは、ヘッドスペースをわざと不適切な状態にして撃つと、どうなってしまうのかを実験したものです。
射手がいれば死んでいたかもしれません。
これほどまでに、ヘッドスペースの調整は重要なのです。


銃によっては、定期的どころか、事あるごとにヘッドスペースを調整してやらないといけないものもあります。
それが、上の動画でも使用されていたM2ブローニングです。
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(↑「M2ブローニング バレルグループ」 ボルトはバレルエクステンション(右下)と閉鎖結合する)


M2の閉鎖は、ボルトとバレルエクステンションの間で完了します。
しかしヘッドスペースはボルトと、バレルとの関係で決定される距離です。
バレルはバレルエクステンションにねじ込まれた関係にあるため、M2は銃身交換の度に
ボルトとバレルの関係が不安定となります。

よってM2は銃身交換の度にヘッドスペースが適正であるかどうかを確かめなければならないのです。
マシンガンの歴史的傑作とうたわれるM2最大の弱点はここにあります。


ただ、現在既存のM2と更新が進められているM2A1マシンガンは、ヘッドスペースの調整が簡素化された
QCB(クイック・チェンジ・バレル)モデルとなっているのですが、これはまたの機会に触れたいと思います。



というわけで、次回はヘッドスペースの調整方法を含めた
M2ブローニングの銃身交換方法について取り上げたいと思います。

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by clan-aaa | 2010-01-23 07:00 | 「小銃少女」 | Comments(14)
FN FNC
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まだ懲りずにAVAをやっています。

つい先日のアップデートでFNCが実装されたので、買ってみました。
シャープシューターバレルとウェイトグリップの組み合わせがベストなように思います。
それまで使っていたSAKOは下取りに。さよーならSAKO。


ところで、AVA公式サイトのFNC解説文にこういう一文があります。


―FN-FNCは性能的には決して悪くない銃器ではあったが、
登場した時期が1970年代半ばと遅かった

既に世界標準となりつつあったM16など5.56mmx45弾を使用する完成度の高いライフルが出回っており、
コスト面で不利なFNCは制式採用銃として市場に割り込む余地はもはや無く、
ベルギーの一部部隊で導入された他、スウェーデンやインドネシアなどの
中小国家で採用されただけに留まった。



この、「遅すぎたFNC」という一文を、特に日本の文献では本当によく目にします。

果たしてそうなのかというと、私はそう思っていません。


まず、主要各国の5.56x45mmNATO弾仕様主力小銃の採用時期を見てみますと、


アメリカ:M16
採用:1962年


フランス:FA-MAS
採用:1977年

オーストリア:Stg77
採用:1977年

イタリア:AR-70/80
採用:1980年

イギリス:L85
採用:1985年

日本:89式小銃
採用:1989年

スイス:SG550
採用:1990年

ドイツ:G36
採用:1996年



FNCの基礎設計が完了した1976年以前は青、以降は赤で分別しています。
もうお気づきかと思いますが、銃の誕生時期とその採用如何はそれほど直結した問題とは言えません。
AVA公式の説明文には「既にM16など5.56x45mm弾を使用する完成度の高いライフルが~」
とありますが、M16の性能が実用域に達するA2が登場したのは1982年です。

70年代の時点で完成された5.56x45mmNATO小銃というと、シュタイアーAUG程度しか思いつきません。

つまり、FNCは際立ってその登場が出遅れたわけではないのです。
そして、FNCの後に登場していながら大きくシェアを伸ばした5.56x45mmNATO小銃など、
いくらでもあるのです。



ところで、M16は採用国数が大変多い銃です。
しかしながらその内訳を見ると、どれもアメリカ臭い国ばかりです。


つまるところ、当時の(今も)銃の採用は性能如何はもとより、メーカーの、製造国の営業力が鍵となります。
特に冷戦期の中小国の主力小銃を紐解くと、政治的背景が如実に浮き彫りとなります。
この辺りの話は私が以前小銃少女の中でも描いてきました。

小銃少女 ”―14番目の少女” 第2話 「TRIAL」

そして、冷戦期の先進国主力小銃には、普遍堅実な性能よりも革新性、
また自国開発・生産している事が最も優先される要求事項でした。
その点、完成され尽くした技術による堅実な性能がセールスポイントだったFNCは、
単に営業力に欠け、流行りを見誤ったと見るのが妥当でしょう。


FNCのこうした設計思想が持てはやされるようになるのは、90年代に入ってからになります。
しかし時既に遅し、この頃には銃の構成主要素材が金属から樹脂へと移り変わってしまいました。


時代よりも流行に翻弄された銃、それがFNCだと言えるのではないでしょうか。
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by clan-aaa | 2010-01-15 01:00 | ミリタリー | Comments(15)
銃のカルテ
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この回読んでないとオチないですね。


遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
皆様にとって2010年がよりよき一年となる事を祈っております。


さて、新年一回目の今回は、
「ヒットパターンから見る銃」についてです。


■銃のカルテ
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ヒットパターンという言葉を聞くと、以前エアライフルを撃っていた頃を思い出します。
どのスポーツでも同じ事が言えると思うのですが、体調がすぐれない時、悩み事がある時というのは
面白いくらいに点数という明確な結果に反映されていました。


体調が良い時でも、射手自身のクセでヒットパターンが変わる場合があります。
上下方向の散開は呼吸、左右方向はサポートハンドや居銃に問題があるなど、
パターンを見るだけでその人の悪いクセがあらわれるわけです。


銃も時として体調を崩したり、悩みごとを抱えたりする事があります。
銃の医者(「銃医」とかいっちゃって^^)ともいえるアーマラー(銃の保守点検従事者)は、
そうした病理をヒットパターンやグルーピングから察知する場合があります。
そういった意味で、ターゲットペーパーというのは銃のカルテともいえる存在でしょう。


ヒットパターンをただ見るのではなく、弾痕そのものにも注視すべきです。
一番有名な病例としては、キーホール(鍵穴)があげられます。
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(キーホールのイメージ)

キーホールとは横転弾によって生じた鍵穴状の弾痕のことで、
近距離では殺傷能力が増すという見方もありますが、一般的には忌避される事象です。

横転弾はマズルの損傷、装薬量の失敗、ライフリングの摩耗、銃身内部の不要な油分などにより
発生する弾丸のスリップ事故です。
いずれも正常な状態では起こりえない問題なので、キーホールの発生は銃自身の異常を知らせるサインとなります。



というわけで、今回の診察はこの辺で。
お大事にー。
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by clan-aaa | 2010-01-10 07:00 | 「小銃少女」 | Comments(2)