<   2013年 11月 ( 4 )   > この月の画像一覧
艦これと擬人化
f0066308_3563133.jpg


【兵器を興味を持つということ】

「兵器と少女」というコンテンツで今年ダントツ人気だった艦これですが、
私自身プレイこそしていないものの、知人がやっているのを見る限り
キャラクターデザインの完成度は唸るものがありました。
イラストの足柄なんて、妙齢の女性で「飢えた狼」を表現する辺り面白いですね。
こうした擬人化コンテンツが年月を重ねるたびに風化するどころか
未だにその存在感を放っている事に対して一種の安堵すら覚えます。


その一方で、兵器のこうした「安易」(この表現は悪しからず...)
な表現に対する異議も少なからず存在しています。
人殺しの道具に対して、こうした形でアプローチする事に
一種の嫌悪感を抱いておられる方から、私自身何度か意見を頂戴した事があります。


「13歳のハローワーク」という本をご存知でしょうか、
私が中学生の時にちょっとした話題となりまして、
図書室でちらーっと流し読みをした程度なので記憶は曖昧なのですが、
「モデルガン製造」という項目に目を通した際、その説明書きに
とてつもない怒りを覚えた事だけははっきりと記憶しています。


記憶の限り、かいつまんで同箇所を要約すると、


・武器や兵器に興味を持つのは子供だけ
・人殺しの道具に興味を持つこと自体頭おかしい



ちょっと思い出補正入ってるかな?(笑)
当然この憤りには当時の私自身がそれだけ銃器に対してのめりこんでいた事も
関係していると思いますが、
多様な好奇心に対して偏向的な視線を向けながら、「好きな事を仕事にしよう」
と謳う著者の考えにどうしても納得が行かなかったのです。


【兵器が持つ魅力の正体】

兵器は純然たる殺傷道具です。
その当時、毒物内包が噂されたほど人体に苦痛を与えるソ連製の7N6弾(5.45×39)
が良い例で、特に弾薬に関してはいかに効率よく生物を殺傷できるかを突き詰めた研究成果の結晶です。


良い銃とは、よく当たる銃でもよく動く銃でもなく、効率よく苦痛を与える事が出来る銃であり、
悪い銃とは、当たらない銃でも動かない銃でもなく、誰も殺せない銃なのです。



ですがそんな残忍性の具現体であっても、人は関心を失う事がありません。
それは人類が、有史以前から培ってきた獲物を仕留める道具としての完成度を
追い詰めてきた狩猟本能、利器を扱う動物としての人間の本質が生み出した必然であって、
決して病理的な猟奇の深淵から這い出て来た酔狂ではないのです。


しかし、文明の発達に伴い狩りはおろか血を交えた闘争から距離をとり続けた結果、
現代人にとっての兵器の魅力はデザインや数値上のスペックとなってしまいましたが、
鯨油で何度もバフ掛けされたオールドコルト1911のファイヤーブルーや
ネジを用いずパズルのように組み合わされたルガーP08の機能美に惹かれる根底にも
両者が持つ武器としての、殺傷道具としての完成度が確かに存在しています。
従って人間は、人殺しの道具というくくりに留まらず、殺生に関わる手段や事象に対して
関心が薄れる事はあっても、無くしてしまう事はないのです。


【「風立ちぬ」が目を背けたゼロ戦の本質】

今年の夏に「風立ちぬ」を鑑賞しました。
私の中で宮崎監督作品の一番と言ってもいいくらい素晴らしい内容でしたが、
一点だけどうしても腑に落ちませんでした。
それは堀越技師がゼロ戦設計の過程において、全く血の匂いを感じさせなかった点です。


ゼロ戦はエリコン20mmを搭載している点等からも、列強各国の攻撃機と比較すれば
重武装だと評価できるにも関わらず、作中ではただ漠然とヒューマニズムの延長に存在していました。
これでは沈頭鋲や超々ジュラルミンの描写に見られる同機の肉薄した軽量設計が
人命軽視の矛盾をはらんではいないかと、疑問に思えたのです。


兵器に対する好奇心を様々な形で消化する事は決して異質ではありませんが、
その存在動機が「殺生ありき」である点は絶対に見過ごせません。
ゼロ戦は効率よく敵機を排除する為に生み出された道具であり、
AK-47は年齢性別国籍を問わず扱える殺傷道具である事を忘れてはならないのです。


擬人化という枠にとらわれてしまうと、人間が兵器という独立した存在に
すり寄ったように見えてしまう為、何かのきっかけでその本質である「殺生ありき」という点が
露見した途端、思わず身構えてしまうのは平和な現代人として致し方ないのですが、
兵器とは、そもそも能動的な殺生行為を原理にもつ人間を「擬人化」ならぬ
「擬物化」した存在なのです。
[PR]
by clan-aaa | 2013-11-29 18:00 | その他 | Comments(9)
"OPERATION GUN GIRL" 第1話 「殺人事件…ですって!?」
f0066308_12351653.jpg
f0066308_123525100.jpg
f0066308_123532100.jpg
f0066308_12353933.jpg
f0066308_1235457.jpg
f0066308_12355422.jpg
f0066308_1236072.jpg
f0066308_1236555.jpg
f0066308_12362840.jpg
f0066308_12363515.jpg
f0066308_12364145.jpg



登場人物についてはこちらこちらをご参照下さい。


第1話、いかがでしたでしょうか。
全6話、90Pに収まる…かな?という位の内容を予定しております。
「いつもの4コマがよかったのに」という方には申し訳ありませんが、
その分しっかりとしたストーリーとボリュームで頑張りますのでよろしくお願いします。

尚、更新は2~3週間隔くらいになると思いますが、
人生投げ打って描いてもこのペースが私の筆速の限界です。
たまーにしょーもない話とか挟んで飽きない様努力もしますのでどうかご容赦下さい。
いやそんなする暇あったら描けよとは思いますが、もうしばらくお付き合いの程
よろしくお願いします。
[PR]
by clan-aaa | 2013-11-22 18:00 | 「小銃少女」 | Comments(5)
M2ブローニングのヘッドスペース/タイミング調節
f0066308_891450.jpg

f0066308_893498.jpg

f0066308_894415.jpg

f0066308_895438.jpg

f0066308_8102175.jpg

f0066308_810329.jpg

f0066308_8105346.jpg


うーんちょっとわかりにくいでしょうか、
本来数十ページある所をざっくりまとめた内容ですのでご容赦頂ければと思います。

イラストではわかりにくいですがヘッドスペースゲージはGO側が細く、NOGO側が太くなっています。
タイミングゲージはFIREが薄く、NOFIREが分厚くなっています。
ちなみにタイミングゲージはFIREがドッグタグ一枚か10セントコイン一枚、
NOFIREゲージはドッグタグ4枚重ねか10セント+5セントコインで代用できます。


んで、何故こんなに面倒な作業が必要なのかと申しますと、
以前の記事でご紹介したようにM2は大きく分けて①本体②バレルグループ③ボルト、
この三者の位置関係が重要となっています。

まずご理解いただきたいのは、ヘッドスペース調整が、
バレルとボルトの位置関係が適正かどうかを確認する作業であるという点です。
そして、②バレルグループはバレルとバレルエクステンションという2つの主要部品で構成されており、
両者はネジが切ってあって、ねじ込まれただけでつながっていますから、
銃身交換の際に熱膨張した本体へ「熱っ!熱っ!」とテキトーにバレルをねじ込まれると大問題です。
また長い間撃ち続けると振動で銃身がゆるむケースも考えられます。
ここでバレルとボルトの位置関係が狂ってしまう=ヘッドスペース不適正になるのです。


なんでネジなのか、他のマシンガンみたいにワンタッチで固定できないのかと疑問に思われたでしょうが、
この銃が開発された当時(WWⅡ以前)の金属加工技術で結合部の強度設計を考慮した上、
狙撃任務もこなせるほどの精度を確保するとなると、この方法が最もスマートであったと考えられます。
現在ではヘッドスペースの作業を簡略化させたQCB(クイックチェンジバレル)モデルが存在しますが、
誕生から半世紀も経って改良箇所がここくらいしかないというはむしろ驚嘆に値すると思います。
ちなみに米軍はこのQCBモデルをM2A1として改めて採用しています。


続いてタイミング調整は①本体と②バレルグループ+③ボルトの位置関係を確認する作業です。
そもそもこの「タイミング」という用語は、マシンガンの世界では「(撃発の)タイミング」を意味する言葉です。

すごーく重たーいボルトが激しく前後に往復する様を想像して下さい。
後退時は大きなバネがショックを緩衝してくれますが、前進時には何もありません。
バーン!と本体にぶつかります。この衝撃はマシンガンの命中精度を下げる大きな原因なのですね。

そこで、バーン!とぶつかるかぶつからないか位のビミョーな「タイミング」で弾薬を撃発させるのです。
すると、弾薬が撃発した際に発生する後退エネルギーがボルトの前進エネルギーを相殺します。
つまり、撃発した弾薬から発生するエネルギーをリコイルスプリングのような形で利用するのです。
これがとーっても奥が深い理論でして、ガサツなイメージのあるオープンボルトサブマシンガンなんかは
意外にもこの理論で計算しつくされた大変シビアな世界だったりします。

f0066308_10372538.jpg

M2の場合、具体的には上記に図示している間にシアを開放、撃発を行わねばなりません。
遅すぎると閉鎖複合体がバーン!と本体にぶつかって撃発開始なので命中精度ガタ落ちですから、
「タイミング」はとっても重要なんですね。
この調整を、タイミングゲージを使って行っているのです。




うーーーんこれで納得いく説明になっているかとっても不安です。
ご不明な点ございましたらコメントかメールにてご指摘下さい。
実は私もそんなに詳しくないのですが可能な限りご回答させて頂きます。



(参考資料)OPERATOR'S MANUAL MACHINE GUNS, CAL.50, BROWNING, M2, HEAVY BARREL (ARMY TM9-1005-213-10)
[PR]
by clan-aaa | 2013-11-08 22:00 | 「小銃少女」 | Comments(3)
読者の皆様へ
「小銃少女」管理人のIRAKAです。
臆面も無く戻ってきた非礼をどうかお許し下さい。


私の一連の行為については弁解の余地も無く、自身の非による不徳以外の何物でもありません。
画像の無断転載につきましてこの場を借りて改めて心からお詫び申し上げます。
誠に申し訳ありませんでした。


今日に至るまで、多くの方々から多くの手段で並々ならぬご支援、ご声援を賜りました事を
この場を借りて御礼申し上げますと共に、そうした方々の気持ちを裏切ってしまった事を
大変反省しております。
かけがえの無い皆様方の存在にただ甘えながらも、この場から距離を置き逃げ続けていた事も
深く恥じております。本当に申し訳ありませんでした。
私にとってこの3年間は幾度に渡る深い苦悩と葛藤で過ごした、
最も艱難した時期であった事は間違いありません。
臆病にも距離を置いていながら、ふとした機会に頭をよぎる存在こそ、
このブログであり、読者の皆様でした。


その皆様方へ今の私が出来る事は作品で答える事だと思いましたが、更新に先立ちましては
まず自身の非をお詫びする事が先と思い、このような記事を掲載させて頂きました。
重ねて誠に申し訳ありませんでした。全てが私の責任です。


今となっては全く筋の通らぬ話ですが、小銃少女は開始当初から2010年3月末を以って
閉鎖する事を決めていました。
一部読者の方々にはその旨をメールにてお伝えした事もありました。
これは私の一身上の都合によるものでしたが、ブログを辞める事で絵や漫画を描く行為そのものから
身を引こうと考えた結果だったのですが、自らが起こした不祥事の為にその最期を
全うな形で終える事が出来ず、また忙しさを言い訳に今日まで動きを起こす事が出来ずにいました。


絵を描く、また一つの作品製作に従事した方ならご理解頂けるかと思いますが、
創作物を作り上げる情熱と労力は言葉で言い表せぬものがあります。
たかが4コマ漫画ですが、私の中で2009年という年はそのほぼ全てを小銃少女に費やしていました。
これは本当に片手間では出来ない行為であり、逆に片手間で作り上げたものを発表する事は
大変失礼な事だと私は考えています。
副業として立派な創作活動をされておられる方も大勢いらっしゃいますが、
私には生憎そうした器用な事が出来ず、人一倍の時間と、作品に専念する環境が必要でした。
遅筆である事も大きな負い目です。
ですから小銃少女を続けられたのも、時間が余りある時分だからこそでした。


しかし、作品を送り出す中で本当に嬉しい誤算がありました。読者の皆様からの反応です。
結果として自身の不徳故に2010年3月には終える事が出来ず、
今日までに3年以上の月日が経ってしまいましたが、
その間に頂いた読者の皆様からの大変なご支援、ご声援の数は私の想像をはるかに上回る大きさでした。


今となっては再び以前のようなペースで作品を送り出す事は出来ません。
ペースを落としてでも更新する事も出来るのでしょうが、私はそれを妥協だと考えます。
私ごときにも創作活動に対するポリシーがあり、それが私自身を許さないのです。
ですがせめて、このような状況で3年以上の月日が経過してしまっても、
作品をちゃんとした形で終わらせたいという気持ちに変わりはありません。
その達成には、小銃少女に対する未練をきっぱりと手切れに出来る作品を
この場に作品を掲載する他ないと考えています。


その当該作品を掲載する前に、次回は前々回ご紹介した
M2ブローニングのヘッドスペースとタイミングに関する内容を掲載したいと考えております。
どうかもう暫く私のわがままにお付き合い頂ければ、幸いに存じます。


最後になりますが、一部過去記事につきましては内容の簡素化を目的として整理させて頂きました。
ご愛読頂きました読者の方々へ心から深く感謝致しますと共に、
何卒ご理解、ご了承下さいます様宜しくお願い申し上げます。
[PR]
by clan-aaa | 2013-11-08 21:00 | その他 | Comments(15)